建物構造が鉄筋コンクリート造のメリットは?デメリットも解説!

不動産知識

建物構造が鉄筋コンクリート造のメリットは?デメリットも解説!

一口に建物の構造といっても、木造や鉄骨造、鉄筋コンクリート造などさまざまな種類があります。
建物の構造のなかでも鉄筋コンクリート造に関心があり、どのようなメリット・デメリットがあるのかが知りたい方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、鉄筋コンクリート造の建物を購入するメリットやデメリット、おすすめの方の特徴について解説します。

建物構造が鉄筋コンクリート造のメリット

建物構造が鉄筋コンクリート造のメリット

数ある建物構造のうち、鉄筋コンクリート造には多くのメリットがあります。
ここでは、ほかの構造と比較したときの利点や日々の生活で感じられるメリットについて具体的に解説します。

メリット①耐震性が高い

鉄筋コンクリート造の最大のメリットは、高い耐震性を有している点です。
鉄筋コンクリート造は鉄筋とコンクリートを組み合わせた構造となっており、互いの弱点をカバーしているところに特徴があります。
そのため外部からの力に強く、地震が多い日本においても安心して住める点がメリットです。
また耐火性にも優れており、木造や鉄骨造と比べて火災時の安全性が高い点も評価されています。

メリット②防音性に優れている

鉄筋コンクリート造の建物は壁や床が厚く、遮音性が高いのが特徴です。
交通量が多い道路沿いでも、外部からの騒音を感じにくい環境で生活を送れます。
また上下階や隣接する部屋からの生活音も軽減されるため、集合住宅でのプライバシーが守られやすい点もメリットです。

メリット③長寿命で維持コストが抑えられる

鉄筋コンクリート造の建物には、法定耐用年数が長いメリットがあります。
たとえば木造の建物の耐用年数は22年に設定されていますが、鉄筋コンクリート造の建物では47年と倍以上の長さを誇ります。
また定期的にメンテナンスを施していれば、120年以上住むことも不可能ではありません。
さらに老朽化が緩やかで大規模な修繕が必要になる頻度も少なく、結果的に維持コストが抑えられる点も魅力です。

メリット④デザインの自由度が高い

コンクリートは成形が容易な素材であるため、鉄筋コンクリート造の建物では独自のデザインや間取りを採用しやすい特徴があります。
たとえば室内に吹き抜けを設けたり、大きな窓を設置したり、柱のない大空間を実現したりといったことが可能です。
個性的な外観や広いリビングを求める方には、とくに魅力的な構造です。

建物構造が鉄筋コンクリート造のデメリット

建物構造が鉄筋コンクリート造のデメリット

構造が鉄筋コンクリート造の建物には多くのメリットがある一方で、少なからずデメリットがあるのも事実です。
そのため、これから鉄筋コンクリート造の建物の購入を検討しているのなら、メリットだけでなくデメリットも把握しておくことをおすすめします。
ここでは、構造が鉄筋コンクリート造の建物のデメリットについて解説します。

デメリット①建築費用や購入価格が高い

鉄筋コンクリート造の建物は建築にコストがかかるため、木造や鉄骨造の家よりも建築費用や購入価格が高くなる点はデメリットといわざるを得ません。
実際、国税庁が公表している「地域別・構造別の工事費用表(1㎡あたり)」によると、木造が20万7,000円であるのに対して鉄筋コンクリート造は30万4,000円です。
建物の規模が同じでも、構造が違うだけで1,000万円以上の購入費用の差が生じるため、購入前には将来のライフステージを想定した資金計画を立てたうえで検討するのがおすすめです。

デメリット②結露が発生しやすい

コンクリートは断熱性が低い素材のため、鉄筋コンクリート造の建物では結露が発生しやすいデメリットがあります。
とくに湿気の多い地域や冬場には窓や壁に結露が生じることがあり、それがカビやダニの発生につながる可能性もあります。
そのため、鉄筋コンクリート造の建物に住むときには結露対策や換気の工夫が必要です。

デメリット③床が硬い

鉄筋コンクリート造の床は硬く、フローリングなどの仕上げ材があっても木造住宅と比べると衝撃を吸収しにくい傾向にあります。
そのため、足腰に負担がかかりやすいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
また、子どもがいる家庭では床にマットを敷くなど転倒時の怪我のリスクを考慮する必要があります。

デメリット④温度の調整が難しい

コンクリートは熱伝導率が高く、外気の影響を受けやすい特性があります。
このため夏場は室内が蒸し暑くなりやすく、冬場は冷え込みやすい傾向です。
快適に暮らすためにはエアコンを効果的に活用する必要がありますが、電気代がかさんでしまいかねない点がデメリットです。

デメリット⑤地盤改良工事が必要になることがある

鉄筋コンクリート造の建物はほかの構造よりも重いため、土地には一定の強度が求められます。
地盤が弱い土地に鉄筋コンクリート造の建物を建てるときには地盤改良工事が必要となり、さらに費用がかかってしまうおそれがある点に注意が必要です。

構造が鉄筋コンクリート造の建物がおすすめの方の特徴

構造が鉄筋コンクリート造の建物がおすすめの方の特徴

鉄筋コンクリート造の建物はメリットとデメリットの両方を兼ね備えているため、購入前には自分たちに向いているのかどうかを考えることが大切です。
ここでは、鉄筋コンクリート造の建物をおすすめできる方の特徴について解説します。
自分たちのライフスタイルや住まいに求める優先順位を明確にし、鉄筋コンクリート造の建物が最適かどうかを検討してみてください。

おすすめできる方の特徴①安全性を重視する方

地震や火災への耐性が高い鉄筋コンクリート造の建物は、安全性を最優先する方におすすめできます。
とくに地震が頻発する地域に住む方や防火対策を重視する方にとっては、大きな安心感をもたらす建物構造といえます。

おすすめできる方の特徴②騒音やプライバシーが気になる方

鉄筋コンクリート造の建物は遮音性が高いため、交通量が多い道路沿いや近隣との距離が近い場所でも快適な生活が可能です。
周囲の音を気にせずに静かに過ごしたい方や、プライバシーを大切にしたい方には最適な選択肢となります。

おすすめできる方の特徴③長期間にわたって住みたい方

鉄筋コンクリート造の建物は耐用年数が木造や鉄骨造よりも長いため、長く住み続ける予定がある方に向いています。
家族のライフステージに合わせ、リフォームを繰り返しながら快適に暮らせるのも鉄筋コンクリート造の建物の強みです。

おすすめできる方の特徴④デザイン性や広い空間を求める方

自由な設計が可能な鉄筋コンクリート造の建物は、独自性のある外観や間取りを希望する方に適しています。
広いリビングや開放的な空間を楽しみたい方にとって、鉄筋コンクリート造の建物は魅力的な選択肢です。

おすすめできる方の特徴⑤親との同居を考えている方

鉄筋コンクリート造の建物は、親との同居を考えている方に向いています。
防音性が高いため、それぞれの世帯の生活音を気にすることなく生活を送れる点はメリットです。
また大空間を実現できるため、二世帯住宅のなかに親子世帯の交流スペースを設けることも可能です。
親世帯と子世帯の生活スペースを分離した二世帯住宅の間取りにも対応できるため、互いのプライバシーを大切にしたい方にも適しています。

まとめ

鉄筋コンクリート造の建物には、耐震性や耐火性、防音性、デザインの自由度などが高いメリットがあります。
しかし一方で建築費用が高い、結露を起こしやすい、温度調整が難しいなどのデメリットがあるのも実情です。
鉄筋コンクリート造の建物は、安全性や快適性を重視する方、長く住める家を求めている方、親との同居を考えている方におすすめです。


”不動産知識”おすすめ記事

  • 不動産購入時の重要事項説明とは?確認ポイントや注意点をご紹介!の画像

    不動産購入時の重要事項説明とは?確認ポイントや注意点をご紹介!

    不動産知識

  • 住宅ローンを滞納したらどうなるのか?対処方法や対策を解説!の画像

    住宅ローンを滞納したらどうなるのか?対処方法や対策を解説!

    不動産知識

  • 不動産購入時にかかる費用や税金の種類とは?住宅ローン保証料も解説!の画像

    不動産購入時にかかる費用や税金の種類とは?住宅ローン保証料も解説!

    不動産知識

  • 不動産売却での必要書類は何がある?タイミングごとに解説の画像

    不動産売却での必要書類は何がある?タイミングごとに解説

    不動産知識

  • 不動産売却時に必要な媒介契約とは?一般・専任・専属専任の違いを解説の画像

    不動産売却時に必要な媒介契約とは?一般・専任・専属専任の違いを解説

    不動産知識

  • 福岡市で節約しながら注文住宅建てる方法とは!の画像

    福岡市で節約しながら注文住宅建てる方法とは!

    不動産知識

もっと見る